一念峰自然観察会  2017年5月7日


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5月7日(日)に春一番の行事として、米沢市と高畠町の境界に近い景勝地、一念峰に行ってきました。
好天に恵まれて参加者は20人になり、中には西川町から来られた方もいました。
全山がほとんど凝灰岩からなる山ですが、山頂付近は風雨の浸食を受けて奇岩が連なり、同じく風に
耐えた赤松と共に絶景の地として知られていました。
ここ2、30年の間に松くい虫に侵された多くの松が枯れて伐採され、風景は一変しましたが、
頂上付近の奇岩と登山道わきの多彩な植物でその魅力は保たれています。
写真は集合場所となっていた西部公園での開会ミーティングの様子です。
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今回は会の行事リーダーが仕事を分担し合って準備を進めたのですが、ここでは植物中心の資料を
作成したYさんが観察のポイントなどを説明しました。
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山は水はけがよく、乾きやすいようですが、山麓は逆に湿地っぽい感じでハンノキの林がありました。
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山麓ではあまり花が目立たない中で、この白い花が目につきました。キイチゴの仲間ということは
直ぐにわかりましたが、似た種類が多いので写真を撮って家で調べたところ、モミジイチゴでした。
中部地方以北に分布するそうです。そしてこれにきわめて近縁なナガバモミジイチゴという植物があって、
近畿・中国地方以南に分布し、これが「キイチゴ」と言われているようです。
ですから素人的には写真の植物を「キイチゴ」とよんでもあまり支障はないと思います。
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一念峰の本堂跡地にクマザサの群落がありました。この笹は滅多に野生していないので、かつて誰かが
植えたものでしょう。名前は知っていても本物を見たことのない人は一念峰に来れば見れるわけです。
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登山道の上の方に来ると、道脇に赤や朱色の花が多くなります。写真の赤い花はヤマツツジ、
写真は出しませんが朱色の花はレンゲツツジです。
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まるで秋の紅葉のように赤い葉を持ったツツジ科の低木がありました。花も実もまだありませんが、
このような環境に多いカクミノスノキと思われます。
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登山道の傾斜がきつくなると、このような大岩が次々と出現します。
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いよいよ鎖場
どうしても大岩を登らなければならないところには比較的新しい鎖がしっかりと取り付けられていました。
特に大変そうなところには、会員のスタッフが持参したロープを補助的に取り付けました。
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天狗の相撲取り場
ようやく全員で休める広さを持った「天狗の相撲取り場」という岩の上につきました。
でもその40mほど先には孤立した大岩があって、そこが最高地点のようです。
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一念峰の最高地点 
天狗の相撲取り場からよく見える孤立した岩の上に10人以上が登り、無事戻ってきました。
高所恐怖症の人には絶対無理です。昼食の後、登りと同じコースを全員無事下山しました。