【1-1-1】 はじめにネイチャーフロント米沢の設立趣意2004年1月24日
米沢の自然を代表する存在ともいえる吾妻連峰は、馬場谷地や弥兵衛平に見られるように、
多くのひとの踏庄や保全対策の遅れ・失敗によって荒廃が進んでいます。
里山では逆に山村生活者の減少によって山林は荒れ、多様な自然環境が失われつつあります。
その他にも都市の拡大やその防災のための河川工事、水田省力化のための工事等、さまざまの要因が 働いて水辺環境もまた大きく変貌し、水辺・湿地を代表する多くの動植物がRDBにその名を記載される状態になりました。 米沢でもこのような自然の状態に心を痛め、あるいは関心を抱く人々が年々増加していることが伺え、 今米沢には、具体的な目標では違いがあっても自然環境の保全・保護の分野で活動しているさまざまな団体があります。 今回発足したネイチャーフロント米沢もまたそのような背景のもとで設立されました。
団体設立の直接の動機は、弥兵衛平における植生復元事業の一部を引き継ぐことにありました。
この事業はこれまで県の環境保護課の主管で行われてきましたが、ボランティアに依拠していた
種子の採取や播種などについて、県ではこれを平成16年度から地元の自然保護団体にまかせ、県は財政援助や
事務手続き上の支援をする立場に退きたい意向であることを昨年われわれに伝えてきました。
しかし地元にはこのような仕事の受け皿となれる団体はありませんでした。 そこで、昨年来地元関係者有志で話し合い、新しい団体を立ち上げる準備を進めてまいりましたが、 その最大の利点(目標)として次のようなことが指摘されました。 第一に、そのような団体ができれば、たとえば弥兵衛平での活動も、現場の状況に即してこれまで より一層柔軟で有効な取り組みが可能になる、ということ。 第二に、この団体は当地域全体を視野に入れて、自然環境保全にとって重要な課題があれば 取り上げて調査検討し、提言をし、必要ならばボランティアを募って行動することもできる、ということなどでした。 そして平成16年1月24日のネイチャーフロント米沢の設立となりました。
新組織の概要は以下のとおりです。
1.組織の名称 「ネイチャーフロント米沢」(略称 NF米沢) 2.当面の事業 (1) 馬場谷地の長期モニタリング事業への協力(指導者、ボランティアの派遣など) (2) 弥兵衛平植生復元事業のうち、種子採種・播種・結果のモニタリング等の引き受け (3) 市内の堀立川遊水地を湿地として保全する事など、水辺の自然環境を保全する運動の推進 (4) 市民対象の講座、観察会など (5) その他 3.会員 当地域でそれぞれの分野で経験をつんだ専門家や活動家(発足時会員8名) 4.活動の財源 年会費、事業収入、国・自治体・企業等からの助成金、個人・団体からの寄付金 以上
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