【2-2-5】弥兵衛平湿原

弥兵衛平湿原の植生復元の試み(その5-種子採取04年7月,9月)

[2004年度の種子採種(2004年7月21日)]
picture 今年第1回目の採種となるこの日は、一般募集したボランティアとネイチャーフロント米沢(略称NF米沢)会員 および県関係者を含め、27名の参加があった。写真はロープウエー湯本駅での挨拶風景。 写真提供は(株)復建技術コンサルタントの橋本氏。

[種子採種前の現地での説明]
picture これまでの経過の概要、今年の課題、今回の作業内容、さらに湿原に踏み込む上での注意事項などを説明。 採種対象植物は、ミタケスゲ、ミヤマホソコウガイゼキショウ、ミヤマイヌノハナヒゲ、ミカヅキグサなどとし、 ヌマガヤはほとんど結実していないため断念した。 写真提供は橋本氏

第2回目の採種予定日は、当初9月中旬であったが、植物の状態から判断して9月5日に早めて実施することにしていたが、 台風がらみの荒天となり、やむなく中止した。またそれ以降の採種は採種可能な植物が減少し、断念せざるを得なかった。 上記1回の採種で集まった種子(果実)量は以下のとおり。

ミタケスゲ 総量:104.77g 果実: 47.52g 果実数: 7,500個
ミヤマホソコウガイゼキショウ 総量: 54.75g   果実数: 8,600個
ミヤマイヌノハナヒゲ 総量:195.25g   果実数:82,000個
(注) 他にイグサ、キンコウカ、モウセンゴケの果実が相当量あった。いずれも参 加者が対象植物と間違えて採ったもので、現地で採種開始前に実物を示して説明 しただけでは植物の識別が十分できない人のいることがわかった。
[2004年度の播種作業(2004年9月25日)]
picture 主催者、ボランティア合わせて6名で実施した。播種区は1m×1mのものを10区画設定し、 上記種子を全種混合のうえ概ね均等に散布し、茎葉を敷きつめ植生マットで被覆した。 写真提供は橋本氏

[播種後のマルチング(2004年9月25日)]
picture 10個の播種区を2列に分けて植生マットで被覆(マルチング)したところ。試験的に手前の列は2枚で、 もう1列は1枚で被覆した。今年から採用した植生マットはこれまでのよりも地が厚く、効果が期待される。 写真提供は橋本氏

[昨年度の播種区もマルチング(2004年9月25日)]
picture 昨年の播種区ではミヤマイヌノハナヒゲやミカヅキグサ、それにミタケスゲなどが発芽しているので、 これを保護するため今年の播種区と同じように植生マットで2重に被覆した。これで今シーズンの作業は終了した。